コラム:デカップル・リカップル

こんにちは。今日の朝刊に
「デカップル論は間違いだったのか」
という記事が載ってました。
 
先日中国の経済成長の下降が発表され、
BRICS全体の経済成長が鈍くなってきた今、
従来唱えられてきたデカップル論はやはり間違いだったのではないか?
こういう内容でした。
 
カップル論と言われても、
聞いたことがないという人も多いと思います。
そこで僕の浅い知識でわかりやすく解説してみます。
 
従来世界の先進国と言えば、
アメリカ、日本、EURO(ヨーロッパ)の3つを指しました。
技術的に先進なだけでなく、大量の金を持っていたからです。
 
事実この3カ国(EUROは国の集まりですが)の影響力は凄まじく、
特にアメリカの経済状況は世界中に影響を与えると言われてきました。
極論すればアメリカの景気が良ければ世界の景気が良かったわけです。
 
しかし近年、この3つの国以外に経済力持つ国が現れてきました。
それが「BRICS」です。
 
BRICSとはブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の頭文字を取ったもので、
この4カ国が世界の新たな成長株として注目されているのです。
現に先のサブプライムローン問題の時は、BRICSの力に大きく助けられました。
 
このBRICSの台頭に合わせて次のような考え方が出てきました。
「これからはBRICSも頼りになるな」
さらに、
アメリカが駄目になってもBRICSが大丈夫なら世界経済は大丈夫だ」
と言った考え方です。
 
これを「デカップル論」と言います。
つまり、アメリカや他の先進国の経済状況とBRICSの経済状況は関係なく、
どちらかが大丈夫なら世界経済は大丈夫だという考え方です。
 
しかし現に中国の経済成長率が下がってきているなど、
アメリカの不況の影響がBRICSにまで及んでいます。
じゃあやっぱり「デカップル論」は成り立たないんじゃないか?
と言うのが新聞の言いたいことです。
 
余談ですが、デカップル論に対してリカップル論と言うものがあります。
カップル、つまりアメリカ経済とBRICSはやっぱり繋がっているというものです。
今後は「リカップル論」を新聞で目にするかもしれませんね。